外国為替市場を読むために資本取引の具体例を知っておこう

外国為替取引では、FX取引のように売買による差額で利益を得る投機取引と、実際にモノやサービスをやり取りする実需取引があります。

この2つの大きな違いは、市場に影響をあたえる期間の長さです。

投機取引では、デイトレードのようにごく短い期間でポジションを解消してしまう、つまり買ったものを売り、売ったものを買うことがほとんどなので、影響は短い期間しかあらわれません。

それに対して、実需取引では一度売買したものはそのままになるので、影響は長いスパンであらわれることになります。

なかでも、株や債券などを売買する資本取引は動きも早いので、外国為替市場を読むうえではとても重要なものとなります。

FX取引で利益を上げるには、資本取引についてもよく知っておく必要があるわけですね。

では、資本取引に具体的にどのようなものがあるのでしょうか?

まずは、企業が海外で株を取得したり、工場や販売会社などを設立したりする、対外直接投資です。これは、海外で実際に事業を行うことを目的としたもので、企業自体が100%出資したり、現地の会社と合弁会社を作ったり、あるいは買収を行うといったケースもあります。

いずれにしても、現地の通貨が必要になるので、外国為替市場にも大きな影響をあたえることになるわけです。

次に、配当や金利、そして売却益などを目的とした間接投資があります。

こちらは、直接投資とは異なり、経営に参加することを目的とはしません。投資先の企業が成長することで得られる利益が目的です。配当や金利を得ることが前提なので、投機取引のように短期で売買されることもなく、長期トレンドに大きな影響をあたえます。

このような投資とは別に、外貨預金も資本取引のうちのひとつとなります。

外貨預金というのは、その名前のとおり、日本円を米ドルやユーロ、ポンドなどといった他国の通貨で預金しておく方法です。メリットとしては、金利の高い通貨で預金することで得られる利子があります。特に現在の日本は超低金利なので、日本人にとっては有利な方法といえるでしょう。また、通貨のレートが上がれば、日本円に戻したときに当然その分だけ利益を得ることもできます。

外貨預金は、通貨を交換するだけという意味ではFX取引によく似ていますが、手数料が高いこともあり、定期預金など長期保有が多くなります。そのため、外国為替市場にも長期的な影響をあたえることになるのです。

こういった資本取引の種類をよく知っておいて、その動きがどうなっているのかを普段から意識しておくようにしましょう。